路線価がない道路の価額

路線価がない道路に接する宅地の評価と「特定路線価」とは

宅地を相続や贈与で取得したとき、その土地が面している道路に 国税庁が公表する路線価が定められていない場合 があります。
このような土地の評価は、通常の路線価評価ができないため、 「特定路線価」 を税務署に申請して設定してもらうことができます。

特定路線価とは?

特定路線価 とは、通常の路線価が付いていない道路について、税務署に特別に評価基準として 路線価を設定してもらう制度 です。
この制度は、 相続税や贈与税の申告で土地を評価するために限定して利用できます。

特定路線価を申請できる主な条件

「特定路線価」の設定申請には、次の 4つの条件 をすべて満たす必要があります。

① 対象となる年の路線価が公表済みであること

  • 設定対象年の路線価(全国で公表される路線価データ)が すでに公開されていなければ申請できません
  • また、この申請は 相続税または贈与税の申告目的以外には使えません。

② 土地が「路線価地域」にあること

  • 評価する土地は 路線価方式で評価する地域(路線価地域) に位置している必要があります。
  • 地域が 倍率方式(固定資産税評価額を基準とする) の場合は、そもそも路線価に基づく評価にならないため、特定路線価は不要です。

③ 土地が「路線価なし道路のみに接していること」

  • 申請対象の土地は 路線価がない道路だけに接している必要があります。
  • たとえ二つ以上の道路に接していても、 一つでも路線価がある道路に接している場合 には、路線価のある道路で評価されます。
  • また、 専用通路(通路状の部分)については特定路線価を設定せず、土地全体として評価する ことになります。

④ 道路が「建築基準法上の道路等」であること

  • 特定路線価を設定してもらう道路は 建築基準法上の道路と認められるもの に限られます。
  • この判定は、都道府県や市区町村の建築担当部署で確認が可能です。

特定路線価の申請手続き

申請を行う際は、納税地を管轄する税務署に 「特定路線価設定申出書」 を提出します。
申出書には下記の資料を添付します。

  • 土地や道路の所在地・状況がわかる 物件案内図
  • 土地周辺の 地形図写真
  • 明細書などの必要書類

これらの資料により、税務署が対象土地と道路の関係を正確に評価できるようにします。

評価額の使い方

特定路線価が設定されれば、その 特定路線価 × 宅地の地積 × 奥行価格補正率などの調整率 によって評価額が算出でき、相続税・贈与税の申告書で利用できるようになります(評価計算自体は財産評価基準に従って行われます)。

まとめ:なぜ「特定路線価」が重要なのか

  • 公表された路線価がない道路に接する土地は、 評価が難しく税務署に認められにくい評価方法となります。
  • そのため、税務上の正確な土地評価を行うために 「特定路線価」を申請して設定してもらうことが推奨されます。
  • この制度は 相続税および贈与税の申告のために限定利用 されるものです。

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